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あしたへ向かって

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子どもの4人に1人は睡眠に問題があり

 食事、運動と並び、健康を支える3大要素の1つである睡眠。「しっかり眠れば、他の病気も治りやすい」ことは、多くの医師が体験していると思います。本講座では、医療現場で遭遇する患者さんの睡眠問題をどう診立て、いかに対処するかを紹介していきます。今回は、子どもの睡眠問題を取り上げます。

 

平均睡眠時間は小1で9.6時間、中3で7.4時間
 調査から明らかになった子どもの睡眠実態を示、小学1年生から中学3年生まで、就床時刻、起床時刻と総睡眠時間を学年別の棒グラフにしました。一目瞭然で、学年が進むごとに就床時刻が遅くなる一方、起床時刻は登校時間の関係からほぼ変わりません。従って夜型生活化が進むことがそのまま睡眠時間の短縮につながると考えます。

 

日本の小・中学校9年間における睡眠時間の短縮幅は明らかに異常です。小学1年生と中学3年生の平均睡眠時間を比較すると2時間以上も短縮されており、これは生理的な発達に伴う必要睡眠時間の短縮を大幅に上回ります。

 実際、高学年になるほど睡眠不足の悪影響が表れます。例えば、睡眠不足は起床困難、日中の強い眠気、精神機能の低下をもたらします。集中力低下、学業成績の低下のほか、全般的な認知機能低下や情緒不安定の原因となり、子どもの生活の質を大きく低下させることも疫学調査から明らかになっています。

 また、小さな子どもの場合、眠気を自覚できず、精神症状や行動異常として表出されることも少なくありません。例えば、就学前の子どもの場合では、話を集中して聞くことができない、攻撃的でかんしゃくを起こす、細かい作業が苦手、などです。小中学生になると、睡眠不足により記憶・学習能力の低下、注意・集中困難、落ち着きのなさ、不安・抑うつなどが表れることがあります。時には学習障害や注意欠如・多動症ADHD)と誤診されることもあります。

 先にも書きましたが、子どもの睡眠不足は主に就床時刻が遅いことに起因します。学習塾で帰りが遅い、ゲームやSNSで夜更かしをする、などがよく聞かれる理由です。親のライフスタイル(例えば共働きで夕食が遅いなど)が影響しているやむえない場合もあるでしょう。また、運動部の朝練があったり、通学距離が長いなどの理由で、起床時刻が早すぎて睡眠不足になるケースもあります。日本では文部科学省の主導で「早寝早起き朝ごはん」国民運動が推奨されていますが、むしろ朝寝坊をさせることで子どもに十分な睡眠時間を取らせる試みが欧米で行われ、成果を挙げています。このことは、別の機会に取り上げてみたいと思います。

 

睡眠も食事も大切です。

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