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あしたへ向かって

トレンド、医療、政治、趣味について書いていきます

医療者の中で広がるワクチン接種格差 、、3

ワクチン移送も混乱

 

ディープフリーザーを配置してワクチンの保管も可能な「基本型接種施設」と、そこからワクチンを移送して接種するに分かれて行うことになっている。

 元々、アストラゼネカ社、武田モデルナ社のワクチンについて基本型・連携型および基本型・サテライト型間の流通はV-SYSを使って、各地区で指名された当番医薬品問屋が普段扱っている医薬品と同様に行うことになっていて、ファイザー社のワクチンも同様。

 ただし、ファイザー社のワクチンは冷凍もしくは冷蔵での輸送が必要であるため、保冷バックで移送する。その際移送中に保冷バックの開閉を行う場合には、1回の開閉作業を2分以内に完了し、次の開閉まで30分以上の間隔を開け、1回の移送で途中の開閉は6回までしかできない。ワクチンの移送に要する時間は原則3時間以内。

また、途中で開閉した場合は、特殊な事情がある場合でも6時間を超えて移送することはできない。ワクチンの再凍結はできない。冷蔵バックでは開閉は2回まで、などと制限事項が盛りだくさん。ちょこちょこ変更もある。

 

保冷バックは基本型施設に4個ずつ配布される。しかし、住民接種を各診療所で個別に行う場合を考えると全く足りない。これを見越してか事前に購入した自治体が多数あり、市場の保冷バックは枯渇状態。しかも、厚労省の品質条件を満たしているか、調べるすべがないから分からない。

 

 

このような現状を受けての東京都の英断なのか、都は医療従事者接種の基本型・連携型間の搬送について大手宅配会社と契約したという。

 

そして、連携型施設と認定されている医療機関に対して「大手宅配会社に搬送依頼を申し込むか?」という連絡が都から来たのだが、なんとその連絡が届いたのは締め切り日を過ぎていたという。

 

問い合わせると締め切り日を過ぎても受け付けるそう。

 

 医療従事者接種と住民接種の時期は重なってくる、ということは、同時に3パターン(都が契約した配送会社による医療者用ワクチン搬送、都が契約していない配送会社による医療者用ワクチン搬送、住民用ワクチン搬送)の流通システムを使わなくてならなくなってしまうであろう。

よって、現場の担当者に無用の負担がかからないだろうか。

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