東京オリパラは医療者の敵か味方か!?
昨年、全国の児童相談所への通告された18歳未満の子どもの人数は10万6991人(前年比8.9%増)、子どもの通告で多いのは心理的虐待が73.3%(7万8385人)、身体的虐待が18.2%(1万9452人)、育児放棄、性的虐待と続く(警察庁の関連サイト参照)。また、配偶者や恋人からの暴力などDVの相談は8万2643人(前年比0.5%増)。
加害者との接触時間の増加によることが推測される。子どもも大人も加害者との接触時間の増加によって事案は増えるが、逆に外部との接触は減ってしまうことで潜在化してしまうことが懸念されている。
また、昨年は女性の自殺が2年ぶりに増加した(警察庁の関連サイト参照)
実際、うつ状態で生じやすい不眠がコロナ禍で増えているとのデータがある。クラシエが今年1月21~27日にインターネットで行った全国の20〜60歳代の男女に対するアンケートによると約4割の方が不眠症状を感じたことがあったという。特に50〜54歳では60%に上った。その症状は中途覚醒が72.4%、入眠困難が53.9%、熟睡感がないが38.2%だったときく。
東京オリパラ開催は何のため?
ところで、ストレスといえば医療崩壊の原因の一つに医療従事者の不足が言及されているが、東京オリンピック・パラリンピックの開催は、医療者のストレス発散になり得るのだろうか。有事の今でなければ東京オリパラの開催を祝福したいけど、でも、緊急事態宣言を3回も出している現状では、私は、医療者へのストレスを増すだけなのではないかと危惧もしている。
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会が日本看護協会に対し、大会期間中の医療スタッフとして看護師500人の確保を要請する文書を送ったことが報道されたことも記憶に新しいと思う。
オリンピック憲章には「オリンピズムの目的は、人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会の推進を目指すために、人類の調和のとれた発展にスポーツを役立てることである」とある。
ワクチン接種が進まない日本で、今年、東京オリパラを決行することは、本当にオリンピックの精神にのっとるものなだろうか。
オリンピックを無事出来れば、それは嬉しい事だが。
私も疲れが取れなくて。
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