医療管理下にないコロナ関連死、多発の理由
大阪府の第4波から見えてくる
新型コロナウイルス変異株の急拡散によって、感染者が爆発的に増えてしまった大阪。3月からの第4波からは、これまでになかったリスクが見えてくる。それは、「医療管理下にないコロナ関連死」の多発だ。大阪府ではこれまで第3波の1例しかなかったが、第4波では2021年5月28日までに19例に上った。どうしたら防げたのだろう。
基礎疾患なしの30歳代にも「急変死」
「急変して死亡」した事例が6例と多いことに驚かされた。6例のうち4例に基礎疾患があり、50歳代が1人、60歳代が2人、80歳代が1人だった。また基礎疾患のない2例は70歳代と80歳代だった。つまり、「基礎疾患」と「高齢」が「急変して死亡」のリスクになっているわけである。
だがリスクは、それだけではなかった。留意すべきは、30歳代で基礎疾患のない人にも死亡例が出ている点。
4月28日に発生届があり5日後の5月3日に死亡している。「30歳代と若くて基礎疾患がないから、自宅療法でも大丈夫」というわけにはいかない。