ソロン ヨーロッパ (古代~中間)) 古代ギリシア アテナの政治家
アテネ(現在のギリシア) 出身。 直接民主政成立の過程で、最高官となり、対立する貴族と平民の調停者として改革を行った。市民を財産によって等級分けする財産政
ヨーロッパ (古代~中間))
ソロン
(紀元前640年頃~紀元前560年頃
貴族と平民の仲をとりもった
「板挟みにあう改革者」の先例
アテネにあって、こうした社会の分断をなんとか調停しようとしたのが
ソロンです。納税額によって市民を等級に分け、富裕な平民に参政権を与
える「財産政治」を始めるとともに、平民が抱えた借金を帳消しにして、
「債務奴隷」という奴隷に落ちることを防ぎました。
しかし、この改革はあまりうまくいかなかったようです。貴族にとっては、平民の権利が拡大することや、自分が貸したお金が帳消しになってしまうのは納得がいかなかったでしょうし、下層の平民たちは、財産という条件がなくても政治に参加できる権利を求めます。
「改革者」はしばしば、このような板挟みに陥ります。既得権益者からは改革が行き過ぎていると批判され、もっと思恵を受けたいという者からは改革が不十分だと批判されてしまいます。
ソロンはそうした、「板挟みにあ
う改革者」の先駆けといえるでしょう。