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あしたへ向かって

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8月1日施行の改正薬機法のポイント

 2019年に公布された改正医薬品医療機器等法(薬機法)。20年9月には、服用期間中の薬剤師によるフォローアップの義務化やオンライン服薬指導が可能になった。

 

21年8月1日、さらに薬局薬剤師にとって身近な内容が施行された件について今日のブログで触れたい。

 

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 (1)では、医薬品等の適正な使用や安全性に関する情報提供について、これまでの紙媒体(添付文書等)での情報提供は原則として廃止され、紙媒体に代わって、注意事項等情報は医薬品医療機器総合機構(PMDA)のウェブサイトでの公表といった電子的な方法による情報提供が基本となる。また、医薬品等の販売包装単位の容器または被包に記載された符号(GS1バーコード)をスマートフォンなどで読み取ることで、PMDAのウェブサイト上に公表されている最新の情報を閲覧できるようになる。ただし、21年8月1日~23年7月31日まで2年間の猶予期間がある。

 

 (2)はいわゆる薬局認定制度で、特定の機能があり、都道府県知事から認定を受けた薬局は、地域連携薬局と専門医療機関連携薬局を名乗れるようになった。この機能は、2015年に厚生労働省から公表された「患者のための薬局ビジョン」にあるかかりつけ薬剤師・薬局における機能や高度薬学管理機能を基にしている

 

(3)の法令順守体制の整備では、開設者と管理薬剤師の責任の所在を明確化したものとなっている。近年、チェーン薬局において発生した「処方箋の付け替え問題」では、エリアマネジャーなど社内の職種による業務上の指示などが背景にあった。今回の施行により、社内と薬局内の体制整備が求められていくことになりそうと考えている

 

この他、(4)の課徴金制度は、薬機法で禁止している医薬品、医療機器等の虚偽・誇大広告の販売で得た経済的利得を徴収し、違反行為者がそれを保持し得ないようにすることによって違反行為の抑止を図り、規制の実効性を確保するための措置。課徴金額は、原則、違反を行っていた期間中における対象商品の売上額×4.5%となっている。