改正銃刀法 法律
今週のお題「爆発」
◇ 2021(令和3)年6月、洋弓銃ボーガン(クロスボウ)の所持を許可制とする改正銃刀法が衆議院本会議で可決・成立した。
→ 正式には「銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律」といい、2021(令和3)年6月16日から9カ月以内の政令で定める日に施行されることとなった。
→ クロスボウが銃刀法に明記されるのは初めてのことであり、2022(令和4)年3月までに施行される見通しである。
◇ 改正の背景は以下のとおりである。
◆ クロスボウを使用した凶悪事件が相次いで発生した。
→ 2020(令和2)年6月、兵庫県宝塚市で家族4人が殺傷される事件、同年7・8月に殺人未遂事件が相次いで発生した。
→ 2010(平成22)~2020(令和2)年の11年間にクロスボウが使用された刑法犯検挙件数の半数以上(13/23件)が故意に人の生命・身体を害する罪(殺人、殺人未遂等)であった。
◆ クロスボウには拳銃や空気銃(銃刀法で規制対象)に匹敵する威力がある。
→ 警察庁科学警察研究所における実験でその威力が確認されている。
◇ 改正法のポイントは以下のとおりとなる。
(1) 所持の禁止と所持許可制の導入
◇ 人の生命に危険を及ぼし得る威力を有するクロスボウが所持禁止の対象となった。
◇ 一定の用途(標的射撃、動物麻酔等)に供するため規制対象のクロスボウを所持しようとする者は、都道府県公安委員会の許可が必要となる。
→ 許可を受けた用途以外の発射は認められない。
(2) 使用、保管等に関する規制
◇ 使用 標的射撃は危害予防上必要な措置が執られている場所に限定される。
◇ 保管 適切な設備及び方法により保管する義務が課せられる。
◇ 譲渡し(販売等) 譲渡しの際、所持許可証を確認する義務が課せられ、販売事業者は都道府県公安委員会に届出を行うこととなった。