COVID-19への全身性ステロイド投与は、抗ウイルス薬に先行させるべきではない !?2
今週のお題「爆発」
香港の研究
香港の1万445人のCOVID-19患者さんを対象としたコホートにおいて、デキサメタゾンが入院中に使用されていた1544人のデータを解析した研究)。
「レムデシビル→デキサメタゾン」のシークエンスが93人、「同時併用」が373人(これら2群を「曝露群」と定義)、「デキサメタゾン→レムデシビル」のシークエンスが149人、「レムデシビル非併用」が929人(これら2群を「非曝露群」と定義)という集団。
この研究によると、曝露群の方が非曝露群よりも、臨床症状の改善(WHOスケール1点以上の改善)までの期間が有意に短い(ハザード比1.23、95%信頼区間[CI]1.02-1.49、P=0.032)という結果が(図下)。また、曝露群では、生存者の在院日数が2.65日短縮され、5日目以降のWHO臨床スケールも低下し、院内死亡リスクも減少させるという結果でした(ハザード比0.59、95%CI 0.36-0.98、P=0.042)
図 曝露群と非曝露群の比較(文献1より引用)