小児の新型コロナワクチン、無料接種へ
2022年1月26日、第29回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会が開催され、5~11歳の小児を対象にした新型コロナワクチン接種について議論された。公費負担で行う「臨時接種」に位置付ける方向で了承されたが、接種の「努力義務」を課すかについては継続審議。
予防接種法上、新型コロナワクチンは、疾病のまん延を防ぐため緊急的に接種を行う「臨時接種」に位置付けられており、現在、妊婦を除く12歳以上には接種の「努力義務」が適用されている。
22年1月21日、ファイザー社のコミナティ筋注5~11歳用(一般名コロナウイルス修飾ウリジンRNA ワクチン[SARS-CoV-2])が特例承認されたが、本薬剤を小児に対して臨時接種とした上で努力義務を課すかどうかが検討課題となっていた
この日の分科会では、5~11歳児の接種を公費により無料で行う「臨時接種」に位置付けることは委員の間で了承されたものの、努力義務については意見が二分と。ワクチン接種希望者の多い病児を鑑みて、リスクの副作用などに対する健康被害に係る救済措置がより手厚い努力義務とするのが適切、とする意見が挙がった一方で、別の委員からは、「『努力義務』という言葉により、一般の方々に対してワクチン接種に同調圧力が生じてしまうことを懸念する」「仮に努力義務を適用する場合、それはどういった位置付けのものか、またどのようなデータにより決定されたのか、国民に誤解なく周知していく方法が課題だ」といった指摘もあり、結論は示されず、2月中をめどに審議を継続することとなった。
厚労省によると、小児用ワクチンの輸入は2月に予定されており、3月にも小児への接種が開始される見込み。今後、各自治体に準備を促す計画となっている。
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