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あしたへ向かって

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政府2019-nCoV感染症を指定感染症に指定する新型肺炎(2019-nCoV)目まぐるしく変わる情報と対応

中国・武漢市を中心に流行するコロナウイルスによる新型肺炎の感染拡大は、収束のめどが立たないどころか、拡大の一途をたどっている。

日本では安倍晋三首相が2020年1月26日、武漢市に滞在する日本人について、「チャーター機などあらゆる手段を追求して希望者全員を帰国させる」と発言があった。報道によれば、28日夜にチャーター機をまず1機派遣して、武漢の空港で在留日本人約200人を乗せた後、29日早朝に羽田空港に戻る予定にしているという。報道によると約650人の帰国希望者を確認しているそうだ。

1月28日朝、政府は、新型コロナウイルス(2019-nCoV)感染症感染症法上の「指定感染症」と検疫法上の「検疫感染症」に指定する政令閣議決定した。その午後の時点で、当院のある川崎市では、第二種感染症指定医療機関である川崎市川崎病院がコロナウイルス陽性の確定診断をされた患者を受け入れること、確定診断までは当院で入院対応することが決まった。これを受けて当院では、確定診断まで救命救急センターの個室に収容するという流れが出来上がった。院内に周知したのは、17時過ぎ。現場におらずとも記事で想像するだけでも状況が目まぐるしく変化しているのは感じるであろうか。

実はその前日、1月27日までは、行政からの指示は一切なく、感染の疑いのある患者への対応は各医療機関の考えに委ねられているのが現状だった。「体調不良を訴えて来院した患者に、診察室で『実は中国から帰国した』と言われたらどうするのか」「ならば受け付けで全患者に『中国に行っていましたか?』と聞くのか」「中国語での案内は?」「『中国に行った人は申告してください』という張り紙を出すのは、さすがにまずいだろう」、、、、そんな会話が、病院内で混乱で飛び交っていたと想像するに容易い。

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薬学を学んできた私としては、新型肺炎もさることながら、医薬品工場の多くが中国に存在していることもどうしても気になってしまう。通常状態でも2019年度は、抗菌薬をはじめとした多くの医薬品に供給不良、回収措置などが高頻度で生じており、これに今回の事態が影響すれば、想像以上の医薬品供給問題が生じることが懸念される。

いずれにしても今後の情報をしっかり注視して、目まぐるしく変わる情報と状況を迅速に冷静に的確に判断し、対応していくことが求められていると気を引き締めていくべきであろう。