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HPVワクチンと自律神経障害関連疾患は本当に無関係?

安全性に関する懸念が、4価のHPVワクチンの普及を妨げているのは日本だけではない。デンマークアイルランドでも普及が遅れているという。デンマークStatens Serum InstitutのAnders Hviid氏らは、接種後の発症が懸念されている、慢性疲労症候群や複合性局所疼痛症候群、体位性頻脈症候群といった、自律神経障害を特徴とする疾患と、4価のHPVワクチンの接種の関係を評価するために、住民ベースの自己対照ケースシリーズ研究を実施して、それらの間に有意な関係が見られなかったと報告した。結果は2020年9月2日に掲載された。

 4価のHPVワクチンは、10年以上にわたって世界各国で接種されており、大きな成功を収めている。一方で、デンマーク、日本、アイルランドでは、HPVワクチン接種後に発生した自律神経障害関連疾患の報告事例がメディアで広く取り上げられたために、不安が先行し接種率は高まっていない。

 2015年に欧州医薬品庁は、HPVワクチンと複合性局所疼痛症候群、体位性頻脈症候群の関係を示すエビデンスはない、と結論づけた。2019年には米国自律神経学会も、同様の結論を公開している。また、英国、ノルウェーフィンランド、オランダなどで行われた、HPVワクチンと慢性疲労症候群の関係を検討した観察研究でも、有意な関係は見られていない。ただし、ノルウェー以外は2価のワクチンを対象にしていたため、著者らはデンマーク国民のデータを用いて、4価のワクチンと自律神経障害が関連する疾患のリスクを検討することにした。

 デンマーク国民の中で、2007~16年の期間に年齢が10~44歳だったデンマーク生まれの女性を評価の対象にした。この人たちのHPVワクチン(4価のガーダシル)接種歴に関する情報と、自律神経障害に関連する疾患(慢性疲労症候群、複合性局所疼痛症候群、体位性頻脈症候群)の診断に関する情報を収集した。

 デンマークでは、12歳の少女を対象とする4価のHPVワクチンの一律接種が2009年1月から始まり、既に年齢が13~15歳になっていた少女の拾い上げは2008年10月から始まった。さらに2012年8月には、20~27歳で希望する女性への接種も開始された。当初のスケジュールでは、ワクチンは3回接種で初回から2カ月後と6カ月後に追加接種を行っていた。2価のワクチンから4価のワクチンに変更されたのは、2016年2月だった。

 主要評価項目は、ICD-10コードによる慢性疲労症候群、複合性局所疼痛症候群、体位性頻脈症候群を併せた複合イベントに設定した。慢性疲労症候群、複合性局所疼痛症候群、体位性頻脈症候群のそれぞれについても、4価のHPVワクチン接種後365日までのリスク期間と、それ以外の期間での発生率比を推定した。イベントの追跡は、終了予定日(2017年1月1日)、45歳の誕生日、他国への移住、死亡のいずれか早いものまで行った。

 対象期間に該当する年齢だったデンマークの女性は137万5737人いた。1058万1902人・年の追跡期間中に、2万3493人が他国への移住や死亡で追跡できなくなった。1万1931人は、評価対象以外のHPVワクチンを追加接種していたため追跡を中止した。対象者のうち52万9547人が、4価のワクチンの接種を1回以上受けていた。10~17歳で接種を受けた少女の年齢は中央値で12.6歳、18~44歳の成人女性で接種を受けた人は中央値で24.3歳だった。

 追跡中に主要評価項目に該当する疾患を診断されていた女性は869人いた。10万人・年当たりの発症率は8.21だった。内訳は、複合性局所疼痛症候群が535人、体位性頻脈症候群が198人、慢性疲労症候群が136人だった。

 それらの診断を受けた患者のうち、HPVワクチンの接種を受けていたのは433人で、慢性疲労症候群の55人と、複合性局所疼痛症候群の223人、体位性頻脈症候群の155人が接種者だった。ワクチン接種後1年以内のリスク期間にそれら疾患と診断されていた患者は、慢性疲労症候群の4人と、複合性局所疼痛症候群の49人、体位性頻脈症候群の19人だった。

 自己対照ケースシリーズ分析で、リスク期間の発症率と、それ以外の期間の発症率を比較した。年齢と季節を補正したリスク期間の複合エンドポイントの発症率比は0.99(95%信頼区間0.74-1.32)だった。個々の疾患についても同様で、慢性疲労症候群の率比は0.38(0.13-1.09)、複合性局所疼痛症候群の率比は1.31(0.91-1.90)、体位性頻脈症候群の率比は0.86(0.48-1.54)になった。いずれもワクチン接種後の有意な増加は見られなかった。

 年代別の複合エンドポイント発症率比を調べると、10~17歳の少女では0.81(0.56-1.18)、18~44歳の女性では1.36(0.87-2.12)となり、どちらもワクチン接種後の有意な増加は見られなかった。また、接種時期(2014年までと2015年以降)や、接種後の日数(0~91日、92~181日、182~365日)別のリスクも検討したが、発症率比が有意に増加していた期間はなかった。

 これらの結果から著者らは、慢性疲労症候群、複合性局所疼痛症候群、体位性頻脈症候群と4価のHPVワクチンの接種に因果関係があることを示唆するデータは得られず、たまたま接種後に自律神経障害関連の疾患を発症したとしても偶然だと考えられると結論しているという。

 

 

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