長生堂製薬(徳島市)と日本ジェネリック(東京都千代田区)は2021年9月3日、消炎鎮痛薬のアセトアミノフェン錠200mg「JG」、同300mg「JG」について、在庫分を含む使用期限内の全ロットをクラスⅡで自主回収すると発表した。同薬は、長生堂製薬が製造販売元で日本ジェネリックが販売している。また、長生堂製薬に製造委託し、ニプロ(大阪市北区)、高田製薬(さいたま市南区)、辰巳化学(金沢市)が販売するアセトアミノフェン錠についても、3社は同日、全ロットを自主回収すると公表。
長生堂製薬と日本ジェネリックによると、アセトアミノフェン製造の際の香料の粉砕工程において、製造販売承認書に記載されていない製造方法を行っていたことが判明したためとしている。市場に出荷された製品は全て規格に適合していることから、今回の件に伴って品質、有効性および安全性への影響はなく、重大な健康被害が生じる可能性はないと考えているという。また5社とも、現在までに本件に起因すると考えられる健康被害の報告はないという。
自主回収の対象となったのは、アセトアミノフェン錠200mg「JG」、同300mg「JG」、アセトアミノフェン錠 200mg「NP」、アセトアミノフェン錠 200mg「タカタ」、アセトアミノフェン錠200mg「TCK」、アセトアミノフェン錠200「タツミ」(旧販売名) の6品目で、いずれも使用期限内の全ロットが対象となる。
今回の自主回収に伴い、当該製品の新規の出荷も停止する。現在のところ、供給再開の見通しは立っていない。
なお、代替薬として5社は、先発品のカロナール錠200、同300(製造販売元:あゆみ製薬株式会社[東京都中央区])を紹介。高田製薬は、丸石製薬(大阪市鶴見区)が製造販売するアセトアミノフェン錠 200mg「マルイシ」 も代替品として挙げている。
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