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あしたへ向かって

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コロナ第4波、検査値と画像に見られる異変

20世紀前半に大流行した「スペインかぜ」では、1億人近い死者のうち、基礎疾患のない若年者の死亡数が際立って多かったことから、サイトカインストームを来した症例が多かったと考えられています(調べる術はないですが)1)。病原微生物から体を守るはずの免疫系が、体内で暴走して自らを攻撃するということです。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と同様にコロナウイルス感染症であるSARSでも、サイトカインストームを起こした症例があったと報告されています。

 

大阪府のコロナ第4波では、特に4月以降、医療従事者間で「いくら何でもCRP高くない?」という意見が増えてきました。その患者の電子カルテを一人ひとり見ていくと、確かに2ケタmg/dLになっている症例が目立ちます。ひどいものでは、40mg/dL近くあります。「血培陽性の肺炎球菌性肺炎か!」というくらい高い。

 

第3波までも、確かに重症になると採血データが荒れ狂う症例がチラホラありました。大阪府のコロナ第4波では、血球貪食症候群(HPS/HLH [hemophagocytic syndrome/hemophagocytic lymphohistiocytosis])ではないのか、というくらいの高フェリチン血症、高CRP血症、高LDH血症、汎血球減少を来す頻度が高いように思います。