後発品の供給不安でも使用促進はまだ続くのか
コロナ禍だからか、世間的にはあまり注目されていませんが
後発医薬品と一部の先発医薬品の供給において非常に厳しい状況が続いています。
製薬各社から供給に関してアナウンスがなされ、その内容は「新規の納品をお断り」「既存(得意)先にも影響」「十分にお応えできない」というものです。
「出荷調整は3000品目超」、また「流通調査で6割が納品に滞り」といったことも。
2021年3月に行われた日医工(富山市)の業務停止が引き金になったような印象もありますが、問題はそこにとどまるものではなさそうです。これまで絶妙のバランスで成り立っていた医薬品の供給は、もしかしたら非常に危なっかしい状況であり、それが明るみに出ただけなのかもしれませんね。
このような状況が続くことで、今後の医薬品の供給の形態も変わってくるのではないかと考えられます。
例えば、医薬品ごとの生産や流通が厳格に管理される可能性。
受注生産とは言わなくても、計画生産、計画納品となり、イレギュラーな注文への対応は厳しくなってくることも十分考えられます。
他業界に目を向けてみますと、コンビニのおにぎりやお弁当はPOS(販売時点情報管理)システムを使って販売数量を予測してそれに応じた数を製造、納品し、極力ロスが出ないような仕組みになっていますので、医薬品ももちろんそれらとまるっきり同じではありませんが、不可能な話ではないでしょう。