一般に販売されているブルーライトカット眼鏡は、デジタル端末使用時の睡眠障害や眼精疲労の軽減、また眼球への障害を予防するとうたっている。このうち、睡眠障害に関しては意見書で「夜遅くまでデジタル端末の強い光を浴びると、睡眠障害を来す恐れが指摘されているので、夕方以降にブルーライトをカットすることには、一定の効果が見込まれる可能性はある」としている。
近視と光の関係については、慶應義塾大学名誉教授・坪田一男氏のグループなどは、太陽光に含まれるバイオレットライト(波長360~400nm)が近視の進行を抑制するという報告を。それを受け、通常のUVカット機能では一緒にカットされてしまうバイオレットライトを透過する眼鏡などの開発が進んでいる。患者に指導する場面では、意見書にもあるように、少なくとも日中にブルーライトカット眼鏡をかける意味はない、もしくは有害な可能性があること、睡眠障害の予防のためにかけるなら就寝前の数時間にとどめること、加えて、眼精疲労予防のためには頻繁に休憩をとって、画面から目を離すことが大切だと伝えるのが良いかと考える。