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あしたへ向かって

トレンド、医療、政治、趣味について書いていきます

柳沢吉保は江戸城のcGMP-最近の心不全治療薬!?続き

 

syrup-97.hatenadiary.jp

利尿ペプチドで血中cGMP濃度は増えるか

 利尿ペプチドを外から投与すれば、しばらくは生体のcGMPは増えるはず。
 ですが、「血中のcGMP濃度上昇を検出できるか否か」は確信がなかったので、動物実験で試しに測ってみたら、上がっていました
 どの程度の上昇したのかは、論文本文を見ていないので分かりませんが。
 荷物が増えるので、去年「論文別刷り」が入った段ボールは全部捨てました。



cGMPモドキを投与してみた

 昔、利尿ペプチドがcGMP合成を介して効果を発現するなら、「cGMPそのものの投与もあるんじゃないの」と考えました。
 その時の医局の先輩に尋ねたら、「8-ブロモ-cGMP」というアナログを教えていただきました。
 動物実験でその「8-ブロモ-cGMP」を使ってみたら、電気生理学的作用はANP静注時に近似していました。

植物もcGMPか

 植物におけるcGMP合成には、動物と似た酵素や経路はありません。複数の蛋白質が協力してcGMPを作っているのかもしれないですが。
最近の心不全治療薬-その1
イバブラジン塩酸塩(コララン)


 この数年、いくつか新規の経口心不全治療薬が現れています。
 イバブラジンは、心拍数だけを減らす「洞結節の過分極活性化環状ヌクレオチド依存性(HCN)チャネル阻害薬」。聞き流すと、何のことかチンプンカンプンです。
 心を落ち着けて見直すと、「過分極活性化→自動能」、「環状ヌクレオチド依存性→cGMPやcAMPに影響される」というわけで、そのマンマの性質を持っております。
 だから、イバブラジンはcGMPと「縁もゆかりも」あります。

最近の心不全治療薬-その2
サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物(エンレスト)


 サクビトリルバルサルタンは、「ネプリライシン阻害薬のサクビトリル」と「アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)のバルサルタン」がくっついています。
 ネプリライシンは、「自民党をぶっ壊す」と言った小泉さんを上回る「やたらとぶっ壊しまくる分解酵素」(笑)
 ANP、脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)などの利尿ペプチドだけでなく、ブラジキニン、エンドセリンⅠなどの血管拡張物質も分解します。
 さらに、血管収縮を促すアンジオテンシンIIまで分解するので、「君は受験に専念したいのか、甲子園を目指すのか」と担任に諭されるタイプの生徒です。
 そういう「敵も味方もあったもんじゃないネプリライシン」なれば、ネプリライシン阻害薬だけでは「イマイチ受験勉強の成果が上がらない」。
 だから、ARBによって「野球道具を取り上げ」て勉強に専念してもらおうというのが、サクビトリルバルサルタンの意図するところです。
 ともあれ、ネプリライシン阻害によりANPやBNPの分解を低下させれば、cGMPの活躍度は上昇する。

最近の心不全治療薬-その3
ベルイシグアト(ベリキューボ)


 「一酸化窒素の産生能低下および可溶性グアニル酸シクラーゼ活性低下が、心筋や血管の機能不全の原因と考えられ、心不全との関連が示されています」とバイエル薬品ニュースリリースに書いてありました。
 常識かもしれませんが、この視点は知りませんでした。
 ベルイシグアトは、細胞内cGMPの産生レベルを高めます。
 VICTORIA試験では「心血管死+心不全による入院」を10%減らしていました
 オリンピックの走り高跳びで10%記録を伸ばすのは難しいですよね。

改善幅は小さくても、有意差を示したら大したものです。
 というわけで、最近の経口の心不全治療薬の3つはどれもcGMPが絡んでいました。
 以上、cGMPのおさらいはおしまい。おしまい。

柳沢吉保は江戸城のcGMP-最近の心不全治療薬!?前

先日、バイエル薬品さんから「慢性心不全治療薬ベリキューボ(一般名ベルイシグアト)」を紹介されました。
 「可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC;soluble guanylyl cyclase)を刺激→体内の環状グアノシン一リン酸(cGMP)濃度が上昇→主な作用は血管拡張→心不全よくなる」というクスリ。
 cGMP増加を「経口薬で」というところが印象深いと感じました。
 で、cGMPをちょっと復習してまとめてみました。

cGMPとは何か

 グアノシン三リン酸(GTP)からグアニル酸シクラーゼによって作られるヌクレオチドです。
 医療系学校の生化学や生理学では「必ず試験に出る」
 2つの合成パターンがあります。
  ・心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)などのペプチドホルモン→膜結合性グアニル酸シクラーゼ→cGMP
  ・一酸化窒素→可溶性グアニル酸シクラーゼ→cGMP

cGMPがやっていること

 細胞表面に到達した、蛋白質合成を促す「蛋白質などの刺激(リガンド)」を「細胞質や核内に伝達する」のが役目です。
 細胞内情報伝達の「セカンド・メッセンジャー」の1つ。



他のセカンド・メッセンジャー

 cGMPや環状アデノシン一リン酸(cAMP)の他に、イノシトール三リン酸やジアシルグリセロールもシブい仕事をしているらしい。
 正直、どこがシブいのかよく分からないけど。
 カルシウムイオンも有名なセカンド・メッセンジャーであります。

セカンド・メッセンジャーは連絡係

 セカンド・メッセンジャーは情報伝達系の連絡係。
 なぜセカンド・メッセンジャーは1つじゃダメなのか?
 英国の伯爵家には執事。
 江戸城なら御側用人
 テレビ局にはアシスタントディレクター。
 発生学的な深遠な事情はともあれ、「その場にピッタリくる」連絡係が必要なのかもしれません。
 「側用人より奏者番の方がcGMPやcAMPに近いのではないか」というご意見もあるかもしれませんが、ここは「柳沢吉保江戸城のcGMP」と呼ばせてください。



何が環状か

 cGMPもcAMPも環状ヌクレオチドと呼ばれているので、「東京オリンピックのロゴ」みたいに全体がリングかと思っていました。
 しかし、端っこが「輪っか」になっただけ。
 リン酸基2個を手放した後、「居残りリン酸基」と「五角形」側の空いている手をつなぎたくなったのでしょうか。謎ですが。



cGMPの一生

 グアニル酸シクラーゼにより合成され、役目を果たせば、ホスホジエステラーゼ(PDE)により分解され消えていきます。
 正確な寿命は知らないけれど、「よどみに浮かぶうたかた」であるかと思います。

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レムデシビルの一般流通が10月18日から開始

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬として使用されている抗ウイルス薬レムデシビル(商品名ベクルリー)の一般流通が、2021年10月18日から開始する。国がまとめて購入した薬剤を配分する方式から、医薬品卸売販売業者を介して各医療機関が薬剤を購入する方式に移行する。通常の医薬品と同様に保険請求を行うが、引き続き全額が公費で負担されるため患者の自己負担は発生しない。厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部が、9月28日に発出した事務連絡で方針を示した。

 

レムデシビルはCOVID-19治療薬として、2020年5月に特例承認された。

 

 

これまでレムデシビルの流通は国がコントロールしており、各医療機関医療機関等情報支援システム(G-MIS)に入力した情報を基に、国が購入した薬剤を無償で配分してきた。

 

 

2021年8月12日に同薬が薬価収載され(薬価:100mg1瓶6万3342円。

 

これに伴い10月18日からレムデシビルの一般流通が開始する。10月18日以降は製造販売元のギリアド・サイエンシズが流通を担い、薬価収載されている通常の医薬品と同様に、各医療機関が卸売販売業者を介してレムデシビルを購入する流れだ。

注文手続きや注文可能時期については、製造販売元もしくは卸売販売業者に相談するよう求めている。また、G-MISへの入力による新規投与対象者分の配分依頼、およびメールによる追加バイアルの配分依頼は、10月15日をもって終了するとのこと。

 なお通知では、同一患者に国購入品と一般流通品を混在させて使用することを避けるよう求めており、10月18日より前に国購入品を用いて投与を開始した患者に対する一連の治療には、一貫して国購入品を使用することとしている。追加バイアルが必要な場合は、10月15日までにメールでの配分依頼を行うよう求めている。ただし、期限を過ぎてから追加バイアルが必要と判断された場合には、例外的に一般流通品を投与し、その分の薬剤費については保険請求できるとしている。また、無償で配布された国購入品については、10月18日以降に投与した場合も含め、保険請求はできないとしている。

コロナ第6波はどのような様相を呈するのか

 

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5つの波で主流のウイルス株が異なる

 国立感染症研究所が実施している新型コロナウイルスSARS-CoV-2)ゲノムサーベイランスによると、COVID-19流行の波に重なり合うように5つの波が確認できるが、

特徴の一つは、波ごとに流行株の主流が異なっている点だ。昨春の第1波はB.1.1系統、夏ごろの第2波はB.1.1.284系統、昨年度の冬場はB.1.1.214系統、そして今年の春先からの第4波はアルファ株、夏場から秋にかけて拡大した第5波はデルタ株が主役だった。

 特徴の二つ目は、アルファ株の波が後半に至って下げ止まり、リバウンドを起こしかけていた点だ。結果的に、アルファ株よりも感染しやすいデルタ株が急拡大。主役の座がアルファ株からデルタ株へ移行していること。

 

 

 

 

 

お題「好きなシリーズもの」

ハリーポッター (笑)

 

2020(令和2)年度生活保護申請

◇ 2021(令和3)年6月、2020(令和2)年度の生活保護申請件数が22万8,081件(速報値)となったことが厚生労働省の調査で分かった。

→ 前年比で2.3%(5,039件)の増加となった。

◇ 申請件数の増加は、リーマン・ショックによる世界金融危機の影響が出た2009(平成21)年度以来11年ぶりのことである。

→ 厚生労働省は、新型コロナウイルス感染拡大によって、失業や収入減少となった働き手世代の申請や受給が増えたとみている。

→ 生活保護世帯は2021(令和3)年3月時点で、164万1,536世帯(前年同月比6,336世帯増)となった。

◇ 高齢者や母子世帯を除いた「その他世帯」は24万7,682世帯(前年同月比6,521世帯増)となった。

 

生活保護申請件数が11年ぶりに増加となった。

重要土地等調査・規正法

重要土地等調査・規正法

 

◇ 2021(令和3)年6月、重要土地等調査・規正法が成立した。。同法は、、自衛隊基地や原子力発電所など、国の安全保障上において重要な施設周辺の土地利用を国が調査・規制するものである。

→ 正式には、「重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律」という。

→ 同法を整備した背景として、外国資本(中国や韓国)による不透明な土地取得を防ぐことが挙げられる。

◇ 同法は、国の重要施設(防衛関係施設等)及び国境離島等の機能を阻害する土地等の利用を防止することを目的としている。

→ 基本方針は、①重要施設及び国境離島等の機能を阻害する土地等の利用の防止に関して、基本的方向を定めること、②注視区域及び特別注視区域の指定に関する基本的な事項を定めること、③土地等の利用の状況等についての調査並びに利用者に対する勧告及び命令に関する基本的な事項を定めること、となっている。

→ なお、同法に基づく措置は、個人情報の保護に十分配慮し、必要最小限度のものとしなければならないことを留意事項としている。

◇ 同法のポイントは以下のとおり。

(1) 対象区域を「注視区域」及び「特別注視区域」に指定する。

① 注視区域

◆ 防衛関係施設、海上保安庁の施設及び原子力発電所などの重要インフラ(政令指定)の周辺区域を告示で個別指定する

→ 指定した施設の敷地の周囲約1kmの範囲内

◆ 国境離島や有人国境離島地域を構成する離島の区域(国境離島等)について、告示で個別指定する

② 特別注視区域

◆ 機能が特に重要なもの又は阻害することが容易であるものであって、他の重要施設による機能の代替が困難であるもの(特定重要施設)の周辺区域について、告示で個別指定する

→ 自衛隊の司令部機能、警戒監視機能を有する自衛隊の駐屯地・基地等

◆ 機能が特に重要なもの又は阻害することが容易であるものであって、他の国境離島等による機能の代替が困難であるもの(特定国境離島等)の区域について、告示で個別指定する

→ 領海基線となる低潮線*を有する無人国境離島等。

*:潮汐(潮の干満)によって海面が最も低くなったときの陸地と海面との境界をいう。

(2) 調査・規制

① 調査(注視区域・特別注視区域共通)

◆ 対象:土地及び建物の所有者、賃借人等

◆ 調査事項:所有者等(氏名、住所、国籍等)、利用状況

◆ 調査手法:現地・現況調査、不動産登記簿、住民基本台帳等の公簿収集、所有者等からの報告徴収

② 事前届出(特別注視区域のみ)

◆ 対象:土地等の所有権移転等(売り手・買い手)

→ 一定面積(200平方メートル)以上の取引に限定

◆ 届出事項:氏名、住所、国籍等の他、利用目的、所在、面積等

→ 無届や虚偽報告を行なった場合、懲役6カ月以下、罰金100万円を科す

③ 利用規制(注視区域・特別注視区域共通)

◆ 機能を阻害する利用の中止の勧告・命令

→ 電波妨害やライフラインの遮断等を「機能を阻害する」行為として、取締りの対象とし、利用の中止を勧告・命令する

→ 従わなかった場合、懲役2年以下、罰金200万円以下などの刑事罰を科す

④ 利用規制(注視区域・特別注視区域共通)

◆ 国による土地等の買取り(国の努力義務)

 

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今週のお題「眠れないときにすること」

読書か資格勉強

 

 

【新薬】ジヌツキシマブ(ユニツキシン)

【新薬】ジヌツキシマブ(ユニツキシン)

 

神経芽腫に対する新たなモノクローナル抗体

 

2021年9月22日、抗悪性腫瘍薬ジヌツキシマブ(遺伝子組換え)(商品名ユニツキシン点滴静注17.5mg/5mL)が発売された。本薬は6月23日に製造販売が承認、8月12日に薬価収載されていた。適応は「大量化学療法後の神経芽腫」、用法用量は「フィルグラスチム(遺伝子組換え)及びテセロイキン(遺伝子組換え)との併用において、1日1回17.5mg/m2(体表面積)を10~20時間かけて点滴静注。

28日間を1サイクルとし、1、3、5サイクルは4~7日目、2、4、6サイクルは8~11日目に投与する」となっている。

 神経芽腫は、小児固形腫瘍で胎児期の神経堤細胞を起源とする細胞が癌化したもので、小児癌の中では白血病、脳腫瘍に次いで多く見られる腫瘍である。症状がないまま進行することが多く、転移を起こした後に、目の腫れ、手足の痛み、貧血および青あざなどの症状をきっかけに発見される。神経芽腫は、臨床病期、年齢、MYCN遺伝子増幅の有無、国際病理分類および腫瘍細胞内の染色体数の5つの予後因子を用いて低・中間・高の3つのリスク群に分類され、低~中間リスク群の治癒率は9割を超えるものの、高リスク群に分類された患者の5年生存率は5割以下であり予後不良である。

 治療法としては低~中間リスク群では無治療での経過観察あるいは化学療法や腫瘍の摘出術が行われ、高リスク群では寛解導入療法、自家造血細胞移植を伴うCEM療法(カルボプラチン[CBDCA;パラプラチン他]+エトポシド[ETP;ベプシドラステット他]+メルファラン[MEL;アルケラン])などの大量化学療法、状態に応じた放射線療法または切除術などが行われる。しかし、現時点では高リスク群患者が一般的な初回治療後に再発または増悪した場合の予後は不良であり、標準的な治療は確立していない。

 ジヌツキシマブ(DIN)は、ジシアロガングリオシド(GC)2を標的としたマウス抗GD2モノクローナル抗体の可変部およびヒトIgG1の定常部から構成される分子量約15万の糖蛋白質の遺伝子組換えキメラ型モノクローナル抗体である。本薬は、神経芽腫細胞などの細胞膜上に発現するGC2に結合し、抗体依存性細胞傷害(ADCC)作用および補体依存性細胞傷害(CDC)活性により、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている。また、フィルグラスチム(遺伝子組換え)(グラン他)およびテセロイキン(遺伝子組換え)(イムネース)と本薬を併用することでADCCエフェクター細胞である好中球やナチュラルキラー(NK)細胞などを活性化し、本薬によるADCC活性が増強するとされている。

 初回診断時に31歳未満の大量化学療法を含む集学的治療施行後に疾患進行が認められない高リスク群神経芽腫患者を対象とした国内第IIb相試験(GD2-PII試験)にて、本薬+フィルグラスチム+テセロイキン(DIN/FIL/TEC)併用投与群と米国レジメン群(本薬+GM-CSF製剤[sargramostim]+インターロイキン-2(IL-2)製剤[aldesleukin、isotretinoin])併用投与群の有効性および安全性を検討する非盲検無作為化比較試験が実施され、本薬の有効性および安全性が確認。

海外では、2021年3月現在、米国とカナダで承認されており、日本では2020年8月に希少疾病用医薬品に指定されている。
 ※国内未承認

 主な副作用 として、便秘、下痢、顔面浮腫、倦怠感、低アルブミン血症、食欲減退、ALT増加、AST増加、GGT増加、血中尿素増加(各50%以上)などがあり、重大なものは、発熱・嘔吐・咳嗽・蕁麻疹・過敏症・悪心等を含むinfusion reaction(100%)、骨髄抑制(93.8%)、疼痛 (81.3%)、電解質異常(75.0%)、感染症(43.8%)、眼障害(37.5%)、低血圧(12.5%)が報告されており、毛細血管漏出症候群の可能性があるので十分注意する必要がある。

 なお、薬剤使用に際しては、下記の事項5つについても留意しておかなければならない。

●本薬は0.875mg/m2/時で点滴静注を開始し、患者の忍容性が良好な場合、投与開始20~40分以降は1.75mg/m2/時とする。また、副作用のため減速した場合は、最大20時間で投与終了とすること

●投与による疼痛を軽減させるため、本薬投与前から投与2時間後まで、オピオイド鎮痛薬を投与すること

●投与によるinfusion reactionを軽減させるために、本薬投与前に、抗ヒスタミン薬および解熱鎮痛薬を投与すること

●投与により副作用が発現した場合は、添付文書の「用法及び用量に関連する注意」の記載を参考に、減速、中断、中止すること

●承認までの治験症例が限られていることから有効性および安全性に関するデータ収集のために、全症例で使用成績調査を実施すること

 

 

 

12歳未満の小児へのワクチン接種を考えてみた

現在、世界中で政府による新型コロナウイルスワクチン(以下、ワクチンと略称)接種が推進されています。多くの人たちが新型コロナウイルスへの感染自体や感染による重症化のリスクを減らすためにワクチンを接種していますが、一方で、ワクチンによる副反応やインターネットのSNS(交流サイト)を中心に広がっている反ワクチン派の言説に影響された人々や、ワクチンの接種をためらっているかた、自己判断でワクチン接種希望ではないかたがいらっしゃるのも事実です。

 私は、ワクチン接種は強制ではなく、接種を望まない人が差別的な扱いを受けるべきではないと思います。

現在の状況では、ワクチンのメリットがデメリットを上回るデータが出ているため、政府は接種を進めているわけですが、反ワクチン派の一部の人々が活動している中、ワクチン推進派も過激になるという状況が起こっているようです。

 カナダでは、ワクチン接種が比較的早期に始まったこともあり、現在では国民の約70%が接種を完了しています。人々の生活も少しずつ普通に戻りつつありますが、その中で、ワクチン接種の適用がない12歳未満の子どもたちが学校に戻ることに抵抗を示す保護者が出てきました。

 そんな中、米国の医師が、12歳未満へのワクチン接種の適応外使用をサポートするとツイッター上で表明して以来( ちなみにDr.Mark R.Schleiss氏のツイッター)、

親やある一部の医師の間で12歳未満の適応外使用としてのワクチン接種を肯定的に捉える考えが出てきました。

子どもに対する使用経験が十分ではない多くの薬が適応外使用されている現状において、新型コロナウイルス感染症の深刻な状況を考えると、ワクチンを接種するベネフィットの方がリスクを上回るという考えを持っているようです。

 しかしその後、米食品医薬品局(FDA)、米国小児科学会(AAP)がワクチンを12歳未満に使用しないように声明を出しました。特にFDAは、小児に対するワクチンの臨床試験が進んでおり、数カ月以内には小児に接種可能になる方向に進んでいるので、正式に接種可能になるまで待つようにと。

AAP: Don’t use COVID-19 vaccine off-label for children
The F.D.A. again warns parents not to get children under 12 vaccinated yet.

 子どもは「小さな大人」ではありません。

子どもに対する接種量などが不明で副反応も否定できないこの新しいワクチンを小さな子どもに接種させる人々は、一部の反ワクチンの人々と同じように「まだよく分かっていない恐ろしいもの」を恐れるあまり、冷静な判断ができていないのかもしれません。

 いずれにしろ、早く世界がコロナから解放されるときが来ること。

 

 

 

 

 

 

 

3COINSのワイヤレス充電スタンド

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これ、便利そうです♪

 

 

 

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新型コロナ自宅療養者に薬をどう渡すか?

今週のお題「眠れないときにすること」資格勉強。

 

リラックスさせて入眠を促し、睡眠の質の向上をサポートする漢方薬。サンソウニン(酸棗仁)、ブクシン(茯神)、ハクシニン(柏子仁)などの天然成分を配合しています。副作用の心配や依存性がなく、安全に使用できます。睡眠の質が気になる方にも適してる。植物性のカプセルを使用しているため、ベジタリアンの方にも安心して服用できます。

 

 

薬局薬剤師が自宅療養患者に対応する場合、薬の受け渡しと電話での服薬指導、その後のフォローアップが主な仕事になります。

 

流れは、

 まず、処方医から電話で依頼を受けたら、処方箋がファクスで送られてきて、訪問前に患者宅に電話して、直接接触を避けられるような受け渡しの手順を説明しておきます。薬局では、以下のような手順を作成し、共有しています。(薬局によって違うとこともあるそう)

 

(1)ご自宅に到着後、ドアに薬や書類を入れたビニール袋を掛ける
(2)インターホンを鳴らし、ドアから数メートル離れる
(3)患者さんがビニール袋を受け取り、家に入るところを確認する
 →薬が確実に供給できたことが確認でき、患者さんが歩ける状態であることも目視できます。
(4)その直後に、外から服薬指導の電話をかける(事前に連絡する場合もあります)

 

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百日咳疑いでも「検査しない」が4割弱!?

小児のみならず、成人の患者増が指摘されて久しい百日咳。

 

百日咳疑いでも「検査しない」が4割弱と、検査の活用が進んでいない現状である。また、確定診断した後も報告していない医師が3割強存在することも。

 

また、「成人でも症例が増えているので、注意が必要と思う(40歳代病院勤務医、一般内科)」や、「疑い例を含めて最近増えている印象がある(40歳代病院勤務医、一般内科)」という声がある一方で、回答した医師7217人の6割以上が「百日咳が疑われる患者を診療していない」と答えていた。

 

・案外多い疾患。念頭にないと見逃しやすい(50歳代病院勤務医、耳鼻咽喉科

・疑わないと何も始まらない(40歳代開業医、糖尿病科)

・見逃しているかも(60歳代開業医、一般内科)

・成人の百日咳を見逃している可能性があると思っています(40歳代病院勤務医、循環器内科)

 

 百日咳が疑われる患者を診療している医師のうち、何らかの検査を実施している医師は63.2%(1735人)で、36.8%(1012人)の医師は検査を実施していなかった、下図

 

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確定診断のために使用している検査として最も多かったのは、PCR法による遺伝子検査で、2016年に登場したLAMP法による遺伝子検査、IgM/IgA抗体検査も僅差であった。

 

一方、今年登場した抗原検査を既に実施している医師は184人とまだ少数だった。

 

 「感染後咳嗽や咳喘息と診断されて、咳が治まらない症例をときどき診ている、長引く咳によってCOVID-19感染を周囲に疑われるなど、咳で患者が感じる苦痛は医療者が思うよりはるかに大きいものと考えている。迅速検査が実装されたので正確な診療がしやすくなった(30歳代病院勤務医、総合診療科)」や「迅速診断が可能になり、年長児の見逃し例が多いことが分かった(60歳代病院勤務医、小児科)」らというように迅速検査の登場を歓迎する声もある。

 

 

百日咳疑い患者にどんな検査をしますか?との質問では、

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実は、百日咳は2018年1月に5類感染症の全数把握疾患に指定されており、小児だけでなく成人患者でも感染症法の規定に基づく報告義務があるが、診断後に報告している医師は68.4%(1560人)で、31.6%の医師は報告義務があるにもかかわらず、報告していなかった。

 

報告していないという医師にその理由は、「臨床診断のみで届出基準にある検査をしていないため」が最も多く43.5%(407人)だった。一方、そもそも「報告義務があることを知らなかった」という医師も33.0%(308人)存在した「忙しいため」報告していない医師14.3%(134人)だった。

 

6月に登場した迅速抗原検査キットでは、陰性でも完全には百日咳を否定できない点には注意を要するが、簡便に結果をすぐ得られるというメリットはある。

私としては、咳嗽を感染後咳嗽や咳喘息と診断する前に、百日咳を鑑別に挙げることが求められているように感じる。

 

 

 

 

 

 

André F. Cournand

1895年の今日9/24 André F. Cournandが生まれた。

心臓カテーテル法の開発により1956年ノーベル医学生理学賞

 

私、

たまに、ゲームもします。

これは、三国志真戦というアプリゲームです。

 

資格勉強頑張らなきゃ!!!!

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ポストコロナワクチン症候群は存在する?2

 

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ここで重要なのは、彼(女)らは元来hesitatorではないということだ。だが、「2回目を打つべきだ」という周囲のプレッシャーに苦しめられている。では、どうすればいいのか。ここで2つの案を。

 一つは、heterologous prime-boost vaccination(適訳が見つからない、ちなみに日経新聞では「混合接種」とされていた)の議論を進めることだと考える。実際、上記症例1と症例2の患者は別のメーカーのワクチンなら2回目接種を検討したいと言っている。

 もう一つは、1回接種の有効性を検討すること。S蛋白の抗体価が全てというわけではないが、新型コロナウイルスSARS-CoV-2)に対する抵抗力として現在最も参考にすべき指標であろう。ならば1回接種後しばらくしてS蛋白の抗体価を計測し、数値が一定以下になるまでは追加接種を見合わせるという選択があってもいいのではないだろうか。

私の意見でありますが。

 

 

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お題「お気に入りの部屋着」

 

東京リベンジャーズのコラボが増えてきて嬉しいです。